【燕岳】立ちはだかる壁の向こう側、雪化粧の女王との対面
2018/4/30_GW第2弾「燕岳」
ルートは中房温泉からの日帰りピストン。
「残雪のツバクロに行きたい!」で釣れた金沢の山バカ、おーたけ君と雪山登山デビューでした。
- 北アルプスの女王「燕岳」に登ってきた
- 樹林帯を抜け合戦小屋へ、初めての雪山登山
- 北アルプス三大急登「合戦尾根」を抜けて
- 女王「燕岳」とのご対面
- 燕岳には山の楽しさが詰まっている!
- 帰りはサクサク、下山後は当然温泉
北アルプスの女王「燕岳」に登ってきた
【ルート】
登り:210min (中房温泉→燕岳)
下り:180min (燕岳→中房温泉)
樹林帯を抜け合戦小屋へ、初めての雪山登山
初めての北アルプス、初めての雪山。
ということで、できる限りの早出。4時集合の5時出発です。中房温泉までは10km超の細い山道で、夜明け前の運転はスリル満点。しかし、対面からの車が来ないため快適なドライブでした。
登り始めて30分、雪は何処へ。GWの北アルプスでなぜ「暑い」とぼやきながら登っているのか。
もしかしたら雪なんてないのではないか、と疑いながら第三ベンチを過ぎたところで…
来ました、雪です。
多少手こずりながらも装着できたアイゼン。その心強いホールド感に「俺たちはどこにでも行ける!」とはしゃぎながら登っていきます。
合戦小屋まではひたすら急斜面の樹林帯が続く、つらい!と騒ぎながらただ登る。
たまにスタスタっと雪を駆け下ってくるベテランの方々に驚きます。
樹林帯はここまで、合戦小屋まで上がってくると一気に眺望が開き爽快な雰囲気に。
しばし眺望を満喫しながら休憩したら、核心部である北アルプス3大急登「合戦尾根」へ。
北アルプス三大急登「合戦尾根」を抜けて
合戦尾根は下からだと思ったより緩い?という印象。しかし、登り始めて気がつく「登山道が真上に向いてる…」
全体的に傾斜がきついルートですが、合戦尾根は蛇腹道でなく直登しているます。この道を設定した人に「何故ですか…」と思いを馳せながら、登ります。直登は遥か上まで見えるので気力を削がれるのきついです。
しかし、登りがキツイということは高度もぐんぐん上がる。次々と変化する景色にワクワクします。
尾根の向こうにヤツが現れました、槍ヶ岳。確かに誰もが「あの上に立ってみたい」と思うであろう凛々しい姿です。
合戦尾根も直登部分を超えると正面の景色が開けます。山頂を眼前に捉え、疲れも吹き飛び気分も上々。
稜線の上に立つ燕山荘を見つけ、勝利のポーズ。燕山荘が見えてからの登りが地味にきつくひーひー。
燕山荘について建物を回ると、ついにご対面です。
女王「燕岳」とのご対面
燕岳山頂の美しい姿。
写真でよく見る景色ですが、実際に見るものは全く違いました。時間が早かったからか人は少なく静かな稜線の上、その存在感を前に立ち尽くすだけ。 こんなに美しい景色がこの世界にあるんだなぁと思いながら、何故か涙が止まらず。
この瞬間のために山に登り続けよう、と思わせてくれる景色でした。
燕山荘に荷物をデポして山頂へ。ここの稜線は白い砂浜と花崗岩の巨岩に囲まれ異世界感がすごい。
そんなこんなで山頂に到達。立派な山頂碑もいいけど、こじんまりしたのもまたよい。
燕山荘から山頂が思ったより遠く、疲れた~とダラダラします。
山頂から北アルプス中心方向の眺望、なんて贅沢な時間。
燕岳には山の楽しさが詰まっている!
燕山荘~燕岳にはこんなユーモアあふれる自然もありました。
花崗岩の眼鏡岩、ぽっかり空いた2つの穴がどうやってできたのか気になります。
思っていた3倍くらい大きくて、往路では見落としてしまいました。
イルカ岩と槍ヶ岳。
この構図で見ると「あーこれはイルカ」って感じですが、これも近くに行くとめちゃくちゃ大きな岩です。ここにイルカを見出した最初の人は天才だと思います。
これをやるために燕岳に登ったといっても過言ではないでしょう、満足です。
燕山荘に戻り、最高の登山に祝杯を。
ツマミは「俺たち絶対結婚できないな…」とぼやきながら炒めたソーセージでした。
燕山荘は国内トップの満足度を誇る山荘だけあって、とてもきれいで落ち着ける雰囲気でした。
帰りはサクサク、下山後は当然温泉
山の上を満喫しつくし、下山へ
9時過ぎから若干空が白くなり始めたものの、下山は常にこんな眺望。
身体は疲労しているはずなのに、不思議とそれを感じません。
雪山の下りは、夏山より快適でした。重力に身を任せ足を回せば自然と前に進む。
登りでは顔が死んでたおーたけも元気を取り戻した様子。
冬山の枯木が持つ白と、澄んだ青のコントラストが好きです。
(レンズの汚れに気が付かなかったのはご愛嬌)
よくこんなに登ったな~といいながら下ること2時間半、登山口に戻ってきました。初めての雪山、無事に下山完了です。
後ろの小屋が「中房温泉 湯原の湯」、吸い込まれました。やはり温泉に入ってこその登山。
勢いで突っ込んだ燕岳、得られたものは想像以上の体験でした。
各方面から「夏のツバクロもいいぞ」と聞かされているので、次は表銀座縦走と合わせてまた登ろうかな。