【羅臼岳】男3人で世界の果てを見に行く旅
2018/9/3_「羅臼岳」
ルートは岩尾別温泉からのピストン、北海道遠征第3段。
ひょいっと集まった馬鹿3人で世界の果てを巡る旅。
地の涯にある楽園、「羅臼岳」に登ってきた
【ルート】
道東3連戦最終日、真打「羅臼岳」へ
「そうだ、北海道に行こう」くらいの軽い気持ちで、道東百名山3連戦をしてきました。
◯1日目:「斜里岳」ソロ
いい天気~、最高!
◯2日目:「雌阿寒岳」
いい天気~、最高!
ここまで来て渋る金はねえ!と特選海鮮丼、人生の最高潮を迎えました。
宿に向かう途中、知床峠から羅臼岳が夜空に浮かび上がっていました。思っていたより寒くない。
宿は登山口に直結しているホテル「地の涯」、素泊まり3500円。電波は通じないという情報しかなく、いったいどんな宿が出てくるのか戦々恐々でしたが、期待を裏切るすごくきれいな宿でした。
部屋も広い。ほんとはもっとくつろぎたいところですが翌朝4時起きのため、温泉に入ってそそくさ就寝しました。
ヒグマの気配と地獄の樹林帯
翌朝、空が白み始めた時点で出発。
空が期待をさせる色をしています。
写真奥の登山口掲示板にはヒグマ目撃情報が書いてあります。
今回僕らが辿ったルート上には今年13箇所の目撃情報が記載されていました、どう避けろっちゅーねん。
羅臼岳はヒグマガチャ。
登山口で山行の無事をお祈りしていざ出発、結構普通の森です。
入山前は「登りCT5時間くらいだし大したことないっしょ」とタカをくくっていました。ちょっと眺望が開けると眼下には海、その新鮮さでまだワクワクしています。
1時間ほど進んだあたりで雲行きが怪しい、「樹林帯が終わらない…」。
両脇からヤブが覆いかぶさるような樹林帯がひたすら続き、メンタルを奪います
砂漠で水を求める人のように、「眺望…」とぼやきながら進む。
集中力を欠き、各々に低木に頭を打ちまくりです。
同行した小柴は人生5回目の登山で羅臼に連行されました。
一方、よく登っている林との表情の差で登山練度の差が伺い知れます。
樹林帯を抜け、神々の庭へ
虚無の樹林帯を2時間歩いたところで、ついに目の前に景色が。
龍の巣の先にラピュタを見たパズーみたいなテンションになります。
前が開けたということは、後ろにも景色が。見渡す限りのオホーツク海。
この「登ってきたな~」って瞬間はなんど体験してもいいものです。
さっきまで死んでた人も蘇生しました。
あの峠を超えれば太平洋が見える!
そんな勢いで羅臼平まで一気に登りきります。
羅臼平に到着、ここから一気に眺望がひらけます。
まだ8時とかなので晴れて入るけど白みかかった空です。
反対を向けばこれから目指す頂。
このときは太平洋側からガスが湧いては抜けるのを繰り返していたので、山頂での天気が気になりそわそわしてました。
峠の向こうには太平洋に浮かぶ国後島がはっきり見えます。
横からだとめちゃくちゃでかい。立派な山もいくつかあるみたいです。
羅臼平は広大なテント場になっていますが、一際目を引いたのがこのフードロッカー。
食料をテントに置いとくと匂いでヒグマが来るそう、こわ。
休憩もそこそこに、山頂アタック開始。
ここからのコースタイムは1時間、目標が見えているので気力が湧いてきます。
羅臼岳登頂、360度の絶景
羅臼平からちょっと登るとある水場がこの岩清水。
いわゆる水場とは違って岩のあちこちから水滴がポツポツ垂れており、そ子に生える立派な苔に長い年月を感じます。
このあたりで後ろを振り向くと「oh...」と言葉を失います。
荘厳とか神秘的とか、そんな言葉では語れない風景になってきました、そして三峰の双耳峰はちょっとかわいい。
山頂直下はがれ場、吹きでた硫黄が岩にこびりついています。ゴールはもう目の前。
羅臼岳登頂、晴れた!なんやかんや標高差が激しかったので結構疲れました。
山頂を越えたときの醍醐味、反対側の景色です。北海道の地平線がどこまでも続きます、でけえ。
知床からCC7の宣伝を送信する男。
山頂から知床岬方向、先端までの縦走したくなります。ひたすらにきれい。
山頂で1時間弱ダラダラして下山開始、上から見るとすごい斜度である。
休んだし、景色がいいしでみんな上機嫌。
羅臼平まで降りてくると海の向こうに国後島がはっきりと見えました。「じゃあな国後島!帰ってこいよ!」とちょっとブラックな言葉とともに、その場を後にします。
羅臼岳の全容もバッチリ、すごくきれいな形。この日は段々ガスが晴れてスッキリした空気になるパターンでした。
「この最高の気分がすり減らないうちに下山するぞ!」と樹林帯を駆け抜けます。下山はつらいとか思い始めたら終わり、何も考えずに足をまわす。
そして、昼前に下山。そういやヒグマに会わんかったな。
ホテル「地の涯」、宿泊者は下山後に温泉に入ることができるサービス付きです。開放感のある露天で汗を流し、感想を言い合いながら一服。生きててよかった。
温泉のあと、夜の飛行機まで暇だったので網走監獄へ。解説も丁寧で、観光地として一級品だったのですが、あまりの疲労で消化しきれなかったのが無念。
下山後、宿のお兄さんに「羅臼はホント晴れないし、天気予報も全く当たらない。よかったね」と教えてもらいました。
羅臼登山は「天気良さそうだし、羅臼やっちゃう?」と北海道に来てから決めたものでしたが、やっぱ思い立ったが吉日だし運も味方してくれる気がします。
いやはや、いい山だった。